2018年6月8日金曜日

架台の設計について(たわみ)

架台の設計で、頭の痛いのが部材のたわみです。

設計者以外、殆どの方が重要視されませんが、架台に限らず鋼構造物でよく問題になります。
コンクリートや木材でも生じますが、鋼材で特に顕著になります。

力を加えると、部材は、しなり、変形します。
その変形量が大きすぎれば、様々な問題が生じます。
鋼構造の基準でも、たわみの制限があります。

設備架台で言えば、機器を載せると、その重みで、部材が沈みます。
1mm、2mmなら問題ありませんが、10mm,20mm,30mmとたわむと、部材の変形に配管等が追従できず破損。
部材の変形により、機器と架台の固定用ボルトが破断等が起こる可能性があります。
また、機器によれば、傾くことが厳禁なものもあります。

部材が強度的に大丈夫なことと、たわみで問題が生じないことは別です。
同じ機器用の架台でも、架台の支持スパンが長くなると、たわみ量は指数関数的に増大します。
その為、設計では、部材が強度的に問題なくても、たわみが大き過ぎるために、部材サイズを大きくしたり、支持する基礎を追加することは、普通に行われています。
実際、たわみが1mm、仕様より大きかった為に、部材サイズを上げたり、基礎を追加したこともあります。

もちろん、部材を大きめにしておけばよいのですが、重量も重くなり、経済的にもよくありません。
対応方法はあることはあるのですが、大規模な建築物ならともかく、小規模建築、特に架台ぐらいですと、その対応の為に、鋼材を加工する手間とコストを考えると使えません。

I.I

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